チャイルドラインって?

チャイルドラインの成り立ち

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チャイルドラインの原点ともいうべき子どものためのホットラインの活動は1970年代の北欧に始まりました。日本がお手本にしたのは、イギリスで行われていたチャイルドラインの理念でした。子どもを真ん中に置き、子どもを主体者としてとらえ子どもの利益を最優先する支援の仕組みです。

日本のチャイルドラインは民間の子ども支援の方法として、1998年に始まりました。同年には国会内に超党派でチャイルドライン設立推進議員連盟が組織され、1999年に日本中にチャイルドラインを広げる目的でチャイルドライン支援センターが組織されました。

議員連盟は、チャイルドラインの広がりとともにチャイルドライン支援議員連盟と変わり、現在、会長 河村建夫さん(元官房長官)、幹事長 馳浩さんを中心に、今でも80名を越える国会議員が所属しています。

現在、チャイルドラインは全国44都道府県で75団体が活動しています。2009年からは全国の実施団体が連携し、全国統一番号・フリーダイヤルで運営しているため、日本中どこからでも無料で電話をかけることができるのです。また、子どもにとってアクセスしやすい電話番号になっています。

さいたまチャイルドラインは

さいたまチャイルドラインは、2001年から電話の開設を行っている民間の活動(NPO)です。
現在、他県の実施団体と連携することで、埼玉県内の子どもたちは年末年始(12月30日~1月3日)を除き、毎日アクセスすることができます。
また、さいたまチャイルドラインは、より多くの市民の皆さまの御支援により、認定特定非営利活動法人となりました。

048-486-7171

子どもは自分を認めてくれる人・分かってくれる人がいると、納得したり、次のことを建設的に考えられたりと、次の自分をイメージすることができます。

さいたまチャイルドラインは、自分の気持ちを分かってほしいと電話をかけてくる子どもたちに寄り添います。
話す相手を求めてかけてくる子どもたちの声に、耳を傾けます。
今、日本では幼いころから競争社会に投げ込まれ、大人になることを急かされるように生きている子どもたちがたくさんいます。反面、格差社会の広がりにより、クラスの6~7人が貧困状態にあり、一億総中流社会といわれた時代から大きく変化しています。

今、日本の子どもたちは

3人に一人の子どもが孤独を感じている

(2007年国連児童基金(ユニセフ)イノチェンティ研究センター 子どもの「幸福度」に関する報告書

毎日1.7人の子どもが自死をしている

(2011年警視庁統計資料)

4日に一人虐待死している

(2012年度厚生労働省発表 98人〈心中を含む〉

自分に自信が持てない

「私は価値のある人間だと思う」
日本7.5%、米国57.2%、中国42.2%、韓国20.2%。
「自分を肯定的に評価するほう」
日本6.2%、米国41.2%、中国38.0%、韓国18.9%。
「私は自分に満足している」
日本3.9%、米国41.6%、中国21.9%、韓国14.9%。
「自分が優秀だと思う」
日本4.3%、米国58.3%、中国25.7%、韓国10.3%。

チャイルドラインは子どもの権利条約を基軸に置き、活動しています

1.チャイルドラインは、大人が考える子どもにとって一番いいことではなく、子ども自身にとって何が一番いいのか最善の利益を守る立場で子どもの気持ちに寄り添います。
2.チャイルドラインは子ども自身の持っている力を信じます。ですから、子ども自身が、エンパーメントするにはどういう寄り添い方をしたらいいかを常に考えながら、子どもの声を聴くことに努めています。

子どもの権利条約

1989年に国際連合(国連)で、全会一致で採択された、子どもを守るための条約です。
国連に加盟している日本も1994年に<子どもの権利条約>を守る約束をしています。
ここでいう権利とは人権のことで、だれもが持っている人として生きるための当然の権利のことです。
子どもも当然持っているけれど、あまりにも子どもの人権が守られていないところが多いのであえてつくられたのです。
どのような条約か簡単にいうと、「大人は子どもが安心して生きられる社会をつくらなければならない」ということです。たとえば、大人が子どものためと思ってしていることでも、子どもにとってそれが苦痛であれば、大人はそれを改めなければいけません。子どもは大人の所有物ではなく、一人の大切な人としてとらえ、子どもにとって何が一番よいことなのかを大人は考えなくてはいけません。<子どもの権利条約>には他にもいろいろと子どもの権利について書かれています。もっと知りたい人は<子どもの権利条約>についていろいろな本が出ているので、図書館などで探して調べてください。

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